膀胱炎は女性にとても多い尿路感染症で、繰り返し罹って悩んでいる方もいらっしゃいます。膀胱炎とは、尿道からの細菌感染によって、膀胱内で炎症が起きる病気です。初期のうちはあまり自覚症状はありませんが、悪化すると、腰痛や発熱などの症状がでます。放置すると、腎臓の感染症である腎盂腎炎(じんうじんえん)に発展する恐れがあります。産後の女性が抱える悩みとしても多く挙げられる膀胱炎、恥ずかしくてなかなか相談出来ずに我慢したり放置したりすることで、症状が悪化することもありますので、きちんと対処しましょう。では、産後の膀胱炎になりやすい原因やその対処法について調べてみましょう。

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産後に膀胱炎になるのはなぜ?

出産して4ヶ月くらいから排尿後に痛みを感じ始めましたが、しばらくは我慢していました。産婦人科で受診したところ膀胱炎と診断され、薬を服用して治療しましたが、完治するまでには時間が掛かりました。先生からは「育児疲れではないか」と言われました。膀胱炎は何が原因で起こるのか、どうしたら予防・対処ができるのでしょうか。

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産後の膀胱炎の原因は?

膀胱炎の原因のほとんどは、細菌感染によるものとされています。最も多いのは大腸菌ですが、クラミジア感染によることもあります。女性は尿道口が肛門や膣に近く、尿道も短いため、構造的に細菌が膀胱に入りやすい身体になっています。そのため、産後の女性が膀胱炎を発症する場合、悪露や会陰切開の傷跡から細菌が繁殖して尿道に入り込むことがあります。また、出産時に尿意を感じる神経に負担がかかると、一時的に尿が出にくくなり、膀胱に尿が溜まりやすくなります。長時間、膀胱内に尿を溜まった状態が続くと、膀胱や尿道内の細菌を排出できず、炎症を引き起こします。

産後ママは赤ちゃんのお世話を優先しがちで、つい自分のトイレを我慢してしまうことも多く、この行動が膀胱炎になりやすい原因のひとつにもなっているのです。お産の疲れや育児ストレスで免疫力が落ちている産後は、膀胱炎になる要因を数多く抱えているのです。

産後の膀胱炎の対処法は?

膀胱炎の主な症状は、排尿時の痛みや頻尿、残尿感、尿が濁る、血尿になるなどがみられます。尿検査で診断され、抗生物質を内服して治療します。授乳中は、母乳に影響のない薬を処方してもらいましょう。

薬の服用だけでは、治療してもすっきり治らなかったり、再発しやすかったりするので、日常生活において注意すべきことがあります。

《外陰部を清潔に保つ》

尿道周辺を清潔に保つために、排尿や排便の後は、前から後ろに向かって拭くようにしてください。また、悪露はナプキンをこまめに交換して清潔を保ちましょう。

《性行為前後の行動を改める》

性交渉が細菌感染のきっかけとなりやすいので、双方がシャワーなど清潔を心掛け、性交渉後はなるべく早く排尿しましょう

《免疫力の低下を防ぐ》

旦那さんや家族に協力してもらい、定期的に自分の好きなことができる時間を作りましょう。休養と睡眠をしっかりとり、免疫力の低下を防ぐよう心掛けましょう。ストレスを無くすことで、体も心もずいぶん楽になり、膀胱炎予防につながります。

《水分補給をしっかり行う》

水分をたくさん摂り、積極的に排尿することを心掛けましょう。頻繁に排尿することで膀胱や尿道内の細菌を排出できます。水分は一度に大量にとるのではなく、コップ一杯分の水を授乳前や入浴後に飲むというように、こまめにとるようにしてください。

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まとめ

産後ママがなりやすい膀胱炎を調べてきましたが、薬の服用と日常生活における注意点を守って生活していても、なかなか治らない時は、細菌感染が原因ではない間質性膀胱炎の疑いがあるようです。一般的な膀胱炎は、膀胱の粘膜表面の炎症ですが、間質性膀胱炎は粘膜の奥の間質という部分に炎症が達して慢性の経過を辿ります。

症状が慢性化しないよう、日々の生活の中でできることを意識的に取り入れて、ストレスのない生活を送ることで、膀胱炎から身体を守りましょう。

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