寒い季節になると毎年流行するのがインフルエンザですね。このインフルエンザは、通常、感染してから1~3日の潜伏期間を経て発病します。インフルエンザの症状は、感染者の年齢や免疫力など多くのものに影響を受けるので、一定のものではありませんん。様々ある症状のうち、一部しか症状が現れない人もいれば、あらゆる症状が出てしまう人もいます。初期症状としては、悪寒を感じたり、体全体の倦怠感などの違和感を感じることもありますが、高熱と、急激な体調の悪化という症状が特徴として現れます。

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 インフルエンザ熱が下がってから病院へ行くのは遅い?

「もしかしたらインフルエンザに罹ったかも。。と思っていても、発症後すぐにインフルエンザの検査をしても陰性となることがあるので、タイミングを見計らっているうちに熱が下がってしまった」または「金曜日の夜に発熱し辛くてなかなか病院へ行けず土、日と過ごしている間に熱が下がってしまった」など、病院へ行く前に熱が下がってしまった。ということも意外とよくあります。その場合、病院へは行くべきなのでしょうか?

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熱が下がってから病院へ行くメリット・デメリットは?

インフルエンザウイルスの特効薬として知られている、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬が有効なのは、インフルエンザの症状が出てから48時間以内といわれます。発症後2日以上経過してから検査をしても抗インフルエンザ薬の効果はあまり見込めません。

メリット

・解熱後病院へ行くメリットは、本当にインフルエンザに罹っているのかを検査キットで確認することです。確認することにより周りへの感染対策をとることができます。

デメリット

・病院は不特定多数の人が来院するので、病院へ行くことで他の違う型のインフルエンザウイルスに感染したり、別の病気にうつったりする可能性があります。またインフルエンザではなかったのに、病院でインフルエンザウイルスをもらってしまう事などが考えられます。

熱が下がってからインフルエンザの検査はできるの?

インフレンザを診断するキットではインフルエンザが治ってからも、しばらくの間は陽性反応が出るようです。しかし、陰性として結果が出ることもあるので医療機関によっては検査してもらえないところもあります。その場合は自分で「発症した日から5日、なおかつ熱が下がってから2日」を参考にして周囲に感染しないように自分で判断するしかありません。

インフルエンザ熱が上がったり下がったりする原因~その1~

インフルエンザの高熱が一度下がり、再び発熱する症状はインフルエンザのぶり返しによる可能性があります。ぶり返しは主に0~15歳の子どもに多くみられる症状です。しかし大人でもぶり返しは発症します。ぶり返しはインフルエンザの種類や薬の作用も影響しているようです。

【二峰性発熱(にほうせいはつねつ)】

インフルエンザの発熱は(他にもウイルス性の風邪ではよくありますが)グラフにすると峰がふたつある山のような形の発熱をしやすい病気です。

インフルエンザの高熱が一度下がり、再び発熱する症状はインフルエンザのぶり返しによる可能性があります。インフルエンザのぶり返し症状は二峰性発熱(にほうせいはつねつ)といいます。これは感染したインフルエンザが完全に治っていなかった為におこります。人により日数は違いますが、発熱してから約3日目で一度熱が下がり、ぶり返す場合は5日目頃に再び発熱することが多いようです。

解熱後2日間は自宅待機の理由

この一時的に熱が下がった時に「治った~」と学校へ行ったり外出すると周囲にウイルスをばらまいてしまいますし、本人も再び熱が上がります。その為、解熱後二日間様子をみるのは大切なことなのです。

しかし、最近はタミフルなどの特効薬のおかげで早々に熱が下がるようになりました。そうなると、まだウイルスの感染力はあるのに「解熱後二日だから」と外出してしまい、感染を広げてしまいます。そこで、近年改正された学校保健法では「発症から5日間は登校禁止」ということが、付け加えられ「解熱後2日、解熱後2日経過していても発症から5日は登校できない」ということになります。

熱が上がったり下がったりする原因~その2~

インフルエンザは一般的な風邪の症状とよく似ていますが、熱がぶり返すケースが多くあります。「発熱症状が長引いたり、一度解熱したのにまた熱が上がる原因」には早い段階で解熱剤を使ってしまったり、抗インフルエンザ薬の使用タイミングが遅かったりするケースも考えられます

【解熱剤が原因の場合】

体の発熱はインフルエンザウイルスが引き起こしているものではありません。ウイルスを撃退するために体が意図的に体温を上げて、体内のインフルエンザウイルスを退治しやすい環境にしているものです。そこへ、解熱剤などの薬の作用によって熱を抑えてしまうと、体内にウイルスがまだ残っているのに、無理やり熱を下げてしまうことになります。体内にはまだウイルスが残っているので、時間が経つとまた熱がぶり返してしまう事は当たり前のことなのです。

※体内のウイルスを撃退しない限り、体は発熱してウイルスを撃退し続けます

熱が上がったり下がったりする原因~その3~

【抗インフルエンザ薬の使用が48時間を過ぎていた場合】

抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスが増殖するのを抑える働きをします。インフルエンザの特効薬として挙げられるタミフルやリレンザなどは、インフルエンザウイルスを直接退治する薬ではないので、症状が出始めてウイルスの数がピークに達するまでの時間に薬を投与する必要があります。ウイルスは発症から48時間でピークになると言われています。48時間を過ぎてしまってから、抗インフルエンザ薬を投与しても症状を抑えることができません。

※抗インフルエンザの薬の使用タイミングは発症から12時間~48時間以内に!

インフルエンザを発症してからの過ごし方

発熱期間の過ごし方

インフルエンザは体のあちこちに辛い症状があらわれます。早く治したいですよね。まずは体を休めることが大切です。6時間以上の質の良い睡眠をとり、栄養のある食べ物を摂るようにしましょう。またインフルエンザウイルスは冷たく乾燥した空気を好みます。そのため部屋は暖かくして加湿器などで空気を乾燥させないようにしましょう(湿度は50~60%、温度は20度前後に保つようにしましょう)

・休養をとる

・発熱後12時間以上経ってから病院へ行く

解熱後の過ごし方

・解熱後の登校はいつから?

インフルエンザ発症後の登校可能な日は、学校保健安全法により「発症後5日および解熱後2日経過してから」とされています。

出席停止期間の早見表

平成24年度より出席停止基準が変更され、インフルエンザに罹った場合、「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」学校を休んだ日が出席停止の扱いに変更されました。日数のカウントの仕方は、発熱した日、解熱した日は日数にカウントしないで、0日目とします。発症した翌日から1日目、2日目と数えます。インフルエンザに罹った場合、どんなに熱が早く下がったとしても、最低、発症した後5日は出席停止となります。熱が下がった日によって、出席停止期間が延期してきます。

※インフルエンザを発症してから5日経っていること

※熱が下がってから2日経っていること

この2つの条件をどちらも満たす必要があります!

《例1》発症後4日目に解熱した場合

発症 発症から5日目 発症から5日経過
0日目 1~3日目 4日目 5日目 6日目 7日目
発熱 発熱1~3日目 解熱 解熱後1日目 解熱後2日目 登校可能

《例2》発症後2日目に解熱した場合

発症 発症から5日目 発症から5日経過
0日目 1日目 2日目 3~4日目 5日目 6日目
発熱 発熱1日目 解熱 解熱後1~2日目 解熱後3日目 登校可能

《例3》発症後5日目に解熱した場合

発症 発症から5日目 発症から5日経過
0日目 1~4日目 5日目 6~7日目 8日目
発熱 発熱1~4日目 解熱 解熱後1~2日目 登校可能
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まとめ

5日以上経っても高熱の症状が出てくる場合は、合併症の可能性も出てくるので注意が必要です。インフルエンザでなくなってしまう方の多くは二次感染型の肺炎が原因になることがあります。肺炎はインフルエンザが治りかけてきたところで発症することが多くみられます。他の合併症としてよく挙げられるのもには脳症があります。脳症の主な特徴は神経症状で、乳児などの子どもに多くみられる症状です。

合併症を引き起こさないためには、インフルエンザを早く治すことがとても大切になります。医療機関を受診し、薬をしっかりと服用して、十分に体を休めて下さい。また栄養、水分補給も基本的なことですがとても大切です。

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