インフルエンザの予防接種で腫れ・かゆみ・痛みがでることがある？ ｜原因や対処法を紹介します

毎年12月～3月にかけて流行するインフルエンザ。インフルエンザにかからないようにするためにはインフルエンザワクチンの予防接種を受けることが大切です。

しかし、予防接種を受けると赤みや腫れ、かゆみがでることがあります。また、ごくまれにワクチンに対するアレルギー反応によりアナフィラキシー様症状（発疹、じんましん、呼吸困難）が見られることもあり、注意が必要になります。

そのような、予防接種により免疫をつける以外の反応を副反応といいます。

今回は、インフルエンザの予防接種で起こる副反応（腫れ・かゆみ・痛みなど）が起こる原因や対処方法、予防接種を受けたあとに注意することについて紹介します。

インフルエンザの予防接種で腫れ・かゆみ・痛みの原因とは？

インフルエンザワクチンに限らず予防接種を受けると注射したところが赤くなったり、腫れたり、痛みがでたりになってしまったりすることがあります。それらは副反応といわれ、身体が免疫を獲得する為の自然な生体反応になります。副反応の症状は、局所的なものと全身性なものがあります。

局所的な副反応の特徴は

全身性の副反応の特徴は

局所的な副反応はインフルエンザの予防接種を受けた人の10～20％（全身性は5～10％）に起こり、ほとんどが2日～3日ほどで自然におさまります。赤みや腫れの範囲が10cmより小さい時は心配はいりませんが、10cm以上腫れや赤みがあったり、3日経っても腫れや赤み、頭痛やだるさが消えない場合は、接種を受けた病院を受診しましょう。

また、まれにですがアナフィラキシー様症状の副反応が見られることがあります。

アナフィラキシー様症状の特徴は

アナフィラキシー様症状とは、アレルギー反応が短い時間に全身に激しく現れる状態です。アナフィラキシー様症状は接種後すぐに起こることが多く、接種後30分は医療機関内で安静にして過ごし経過をみまもりましょう。帰宅後に異常がみられた場合には速やかに医師に連絡しましょう。

また、インフルエンザワクチンは製造過程で鶏卵を使用しています。除去しきれなかったごく微量の鶏卵由来の成分が残り、アレルギー反応が起こることがあります。卵アレルギーの方は接種できるかどうか医師に必ず事前に相談しましょう。

重い副反応の症例とは

非常にまれですが重い副反応もあります。ただし、副反応の原因が必ずしもワクチン接種と因果関係があるかどうかは明らかになっていないようです。

症例を上げると以下になります。

予防接種を受けてから2週間以内に両腕や両足のしびれ・筋力が低下したり・歩きづらくなる・階段の上り下りが辛い・ものを飲み込み辛いなどの症状が現れた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

インフルエンザの予防接種で腫れ・かゆみ・痛みが出た時の対処方法

予防接種を受けた後に注射した場所が10cm以上腫れたり、赤くなったり、アナフィラキシー様症状が現れた場合は速やかに医師に連絡することが必要です。10cm以下の腫れや赤み、熱をもったり、痛みを生じる程度であればほとんどは3日ほどで消えていきます。その場合は何もせずそのままにして置くか、熱をもって気になる方は少し冷やしてあげると痛みが和らぐことがあります。

濡らしたタオルをあてたり、保冷剤をハンカチやガーゼなどで包んであててみましょう。強く掻いたり、叩いたりして強い刺激を与えないようにしましょう。

インフルエンザの予防接種を受けた後に注意することは？

予防接種を受けた後の過ごし方について注意する点がいくつか紹介します。副反応を悪化させてしまう要因になりかねませんので注意しましょう。

まとめ

インフルエンザにかかってしまうと急な38℃以上の高熱とのどの痛み、関節痛や筋肉痛、強い倦怠感などの辛い症状があらわれ、酷くなると脳症や肺炎などの重い合併症を引き起こしてしまうリスクがあります。そのリスクに比べると、予防接種後に現れる副反応は、腫れや赤み・痛みなど比較的軽い症状であり、数日で消えてしまうことがほとんどです。

しかし、気をつけなければならないのは、アナフィラキシー様症状です。接種直後～30分の間に発症することが多いため、予防接種を受けた後30分は安静にし、経過をみまもりましょう。

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