中学校でPTA会長または副会長をしていると、必ず卒業式のPTA代表挨拶を学校側から依頼されます。

祝いの席での挨拶なので無下に断ることはできませんから引き受けますよね。

そこで悩むのが「何を話したら良いのか?」ということです。

どんな順番で話を展開していき、先生方・来賓・保護者・卒業生などへの挨拶の順番やお祝いの言葉をどのように伝えたらいいのか分かりません。

そこで、中学校の卒業式のPTA会長挨拶の例文・文例と祝辞・謝辞の読み方についてまとめました。

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卒業式での挨拶・祝辞・謝辞の読み方

PTA会長や副会長の人は、人前で話す機会が多いと思いますが、マイクを通しても声が小さくて聞き取りにくいということがあります。

人前で話すのが苦手だから声を小さくしたいとか思っていると、せっかくの卒業式が感動できない式になってしまいます。

また、感動的なスピーチにしたいと思う人も多いと思いますが、話し方・読み方ひとつで大きく印象が変わってきますので、卒業式での挨拶・祝辞・謝辞を読むときの話し方について注意する点を以下にまとめました。

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実際の会話内容を入れる

「先生方が褒めていました」というよりは、「先生方が、生徒たちが協力して、実行委員を中心に素晴らしい運動会を作り上げてくれました。

音楽の選曲は今時のものが多くご家族が分かるか懸念していましたが、皆さんが楽しめる内容に出来たことに、やれば出来るんだ!と褒めていました。」と具体的かつ実際に会話の場面を想像することができるように話すと臨場感が高まります。

話し言葉で話す

式辞用の紙に書いて読み上げると、どうしても文字を読み上げている感じになってしまいます。

文章として書いた内容をそのまま読み上げるのではなく、話し言葉で分かりやすく表現してあげるといいです。

書いたときと、話しているときとでは言い方や伝え方を変えたほうがよい箇所が何箇所かあるはずですので、気持ちを込めて話すことができる言いまわしにするといいです。

分かりやすい表現で伝える

文面として書いたとき、漢字で書くと分かりやすい字も、聞いているほうとしては聞きにくかったり、意味と取り違えたりすることがあります。

卒業式でよく使われる言葉としては「協調」がありますが、聞くほうとしては「協調」なのか「強調」なのか分からないことがあります。

そのため、次のような表現をするときは、わかりやすい表現にしてあげるといいです。

協調する・・・歩み寄って
明言する・・・はっきり言う
熟慮する・・・よく考える
好転する・・・よくなる
熱望する・・・強く望む
所存です・・・つもりです

中学校卒業式のPTA会長挨拶の基本構成

卒業生に贈る祝辞・謝辞の挨拶の内容を考えるとき、基本的な構成としては下記を基準に考えていくといいです。

・お祝いの言葉
・卒業生を褒める
・在学中のエピソード
・はなむけの言葉
・保護者へのねぎらい
・結びの言葉

中学校卒業式のPTA会長挨拶の例文・文例

基本構成のどの部分の例文になっているのかが分かるように、青文字で基本構成を表記しています。

(お祝いの言葉)

皆さん、ご卒業おめでとうございます。そして、ご家族の皆さま、この晴れの日を心よりお祝い申し上げます。

(卒業生を褒める)

卒業生の皆さんは、三年間の中学生活を今日で終えられ、4月からはじまる高校生活に希望を膨らませていることでしょう。

(在学中のエピソード)

思い返すと入学式のときは、まだ小学生としての幼さが残り、学生服やセーラー服が大きく、その顔は希望と一緒に慣れない中学生活への不安も覗かせていたと思います。でも、今日の皆さんの表情には自信に満ち溢れていて、大人っぽく見えます。その顔からも充実した3年間を過ごしてきたことが分かります。

卒業生の皆さんは、この3年間には、楽しかったことや辛かったこと、失敗したことなどいろいろな出来事があったことでしょう。中学生活で乗り越えてきた数々のハードルを超えてきたからこそ、皆さんは今日、卒業式を迎えられています。そして、これからも乗り越えていくべき大小の壁が立ちはだかりますが、そのときはこの3年間でたくさんの人と出会ったこと、友達のことを思い出して下さい。

運動会・文化祭・修学旅行などの学校全体または学年全体での行事を通して、お友達がたくさんでき、思い出もできたと思います。また、部活動や中学生活を通して先輩や後輩との交流もでき、中学校という中での小さな社会を経験してきました。この経験は、高校生・大学生・社会人になってからも活きてくることです。中学校で出来た友達・友人、そして先輩や後輩は、将来かけがえのない存在になるはずです。

これから皆さんが歩んでいく高校生活・大学生活・社会生活では、今よりももっと大きな苦難や困難が待ち受けているかも知れません。そんなときは両親や友人のことを思い出して下さい。悩みを一緒に解決してくれる人が周りにはたくさんいることに気が付いて下さい。人はひとりでは出来ないことを周りの人の力を借りて乗り越えていくことができ、皆さんは無限の可能性を秘めています。

(はなむけの言葉)

皆さんに、私から贈る言葉があります。好きな言葉や名言・四字熟語など、卒業生に響く言葉はどれだろうと考えましたが映画の「君の名は」を見たことがありますか?観たことがある人も多いと思いますが、その中の台詞で「糸を繋げることもムスビ 人を繋げることもムスビ 時間が流れることもムスビ ぜんぶ同じ言葉を使う・・・」という言葉です。この映画の中で「ムスビ」とは、「神様の呼び名であり、神様の力やワシらの作る組紐も、神様の技、時間の流れそのものを顕(あらわ)しとる」として使われています。

ムスビとは、結ぶということですよね。皆さんが過ごしてきた15年間の時間という流れが、今こうして卒業式という時間(とき)に結びつき、たくさんの友達・友人が出来たことは人と人同士を結び、まさに糸でつながっているように思いませんか。私も不思議な出会いや時の流れを感じることがありますが、偶然ではなくすべてが必然だと感じています。皆さんは、この中学校で会うべきして会い、時間を共有したのです。

自分で糸をつなげて行って下さい、そして、その糸を手繰り(たぐり)寄せて下さい。その力を皆さんも持っています。自信を失いかけたり、諦めそうになったときには、自分に備わっている力を信じて、自ら伸ばした糸を手繰り寄せるために、力いっぱい努力し、工夫し、必ず成し遂げるという気持ちで続ければ糸をたぐり寄せることができます。その糸は、夢や希望だけではなく、友人や時間をもたぐりよせてきますので、力をフルに発揮して夢に向かって羽ばたいてください。

(保護者へのねぎらい)

保護者の皆さま、この3年間はいろいろと悩むことも多かったと思います。中学校を卒業しても親の手助け・サポートが必要な時期はまだまだ続きます。これからもお子さまを応援していってください。

(結びの言葉)

皆さんの輝かしい将来と健康をお祈りして、私からの挨拶といたします。

平成29年3月10日
平成28年度 子育てママ中学校 PTA会長
山田 花子

中学校卒業式のPTA会長挨拶のポイント

中学校までは義務教育であり、大きな節目であることを伝えるのもいいと思います。

ほとんどの学生が高校に進学すると思いますが、学校側に確認して就職する学生がいるときは、高校生活だけではなく、社会人としてことも話すようにしましょう。

はなむけの言葉では、ことわざや格言を引用することで分かりやすくなります。

その年にあった言葉を見つけて卒業生に贈る言葉とすると、時代背景も分かりやすく理解しやすいと思います。

生徒の心に残る印象的な言葉・セリフを選び、自分なりの言葉で伝えるようにするといいですよ。

はなむけの言葉やエピソードは、前のスピーチの人が同じ内容を言ってしまうことがあります。

学校側に事前に、それぞれ挨拶する人がどんな内容のスピーチをするのか簡単に内容確認をしてもらい、かぶらないようにするといいですが、出来ないときは違うパターンを作っておき、万が一のときに備えておくことも必要です。

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あとがき

中学校の卒業式での挨拶・祝辞・謝辞の内容として、一番悩ましいのはエピソードとはなむけの言葉だと思います。

この部分は、自分の気持ち・考えなどを話す必要があるため、私が紹介した例文・文例だけでは伝えられないことも多々あります。

1つの書き方の参考例として使って頂ければと思います。

エピソードには、卒業生だけではなく、先生方やご家族の人も分かる行事の内容を話して、そこからはなむけの言葉につなげていくことが話をする上ではスムーズですし、分かりやすい挨拶文になります。

卒業式は式典なので、品位を落とさない内容の話をすることは大切ですが、堅苦しい表現にしてしまうと理解できずに感動することができません。

話をする相手は中学生だということを何度も確認して、挨拶を考えるようにするといいです。

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