授乳中は赤ちゃんのために、母乳で育てたいと頑張っているお母さんが多いと思います。授乳の回数も多いでしょうし、母乳が足りているかなぁとか、おっぱいが張ってきたなぁとか、硬くなって痛いなあとか、熱っぽいなぁなど、常におっぱいの状態が気になりますよね。触れる機会もおおいので、乳房の痛みやしこりや腫れなどのちょっとした変化も、とても敏感に感じると思います。セルフチェックすることができる乳房のトラブルですが、それだけに、ちょっとした違和感でも感じるととても不安になるものです。では、授乳中の乳房にしこりや腫れが気になる産後ママの対処法を調べてみましょう。

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乳房のしこりや腫れはほっといて大丈夫?

右脇の下に小さなしこりを見つけました。出産後に産婦人科で母乳マッサージをしてもらったときに副乳ができました。このしこりは脂肪の塊なのか、あるいは母乳がしっかり出し切っていないことで出来たしこりなのか、気になります。時々痛みもあるので、乳がんの検査を受けたほうが良いのでしょうかと悩んだことがあります。

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授乳中の乳房のしこりの原因

産後に乳房や脇の下にしこりを感じる場合、主な原因として3つ考えられます。

副乳の可能性

人は一般的に2つの乳房をもっていますが、同じお乳類の動物の仲間たちには、複数の乳房を持っている動物が多くいます。例えば、牛は4つ、犬は8つ、猫は10というように、乳房の数は人間より多いのです。とはいうものの、人間も元々は乳房を複数持つ哺乳類の一種で、他の動物のように複数乳房を持っていたのですが、進化の途中で退化してしまったのです。

けれど、全くなくなってしまったのではなくて、退化の名残として副乳が残っている人も少なくないのです。妊娠や出産を機に、乳腺が発達し、ぼこぼことした「しこり」のような物が現れることがあり、脇の下から脇腹あたりにあることから、通称ミルクラインと呼ばれています。出産や授乳によって乳腺が発達し、初めて気づく人も多いのです。

副乳の場合、痛みを感じることもありますが、痛みがない場合もあります。痛みがある場合も、産後5日ぐらいすると、だんだん落ち着いてくるようです。痛みがある時は冷やしながら様子をみて、あまりにも長く続くようであれば、病院を受診してみましょう。また、痛みがない場合は、わざわざ触ったり揉んだりして刺激を与えず、そのまま放置しておきましょう。

乳瘤の可能性

産後に脇の下にできるしこりは、乳瘤(にゅうりゅう)の可能性もあります。乳瘤とは、分泌される母乳が溜まってしまって、コブのようになっている状態のことです。母乳が乳腺に溜まり、しこり(こぶ)のようになっているのです。この場合は、赤ちゃんがおっぱいを飲むのが上手になってグイグイ飲んでくれるようになると、自然と解消されたり、授乳を続けていると徐々に小さくなったり、卒乳すると体内に吸収され、自然となくなる場合が多いです。

しこりに痛みがある場合は、母乳が乳腺に詰まって起こり、胸全体が張って、痛みがあったり熱をもったりします。これは、乳腺のつまりを取ってあげるとだんだんと痛みが和らいで症状が治まっていきます。赤ちゃんにせっせと飲ませたり、搾乳を繰り返して、乳腺のつまりを取ってあげてみてください。母乳が溜まると症状が出てくるので、出してあげることが大事です。ただ、2~3カ月様子をみても消えないような場合には病院で超音波検査をしてもらうと安心です。

リンパ節の腫れの可能性

脇の下は多くのリンパ節があります。リンパ節が腫れることでもしこりになって現れることがあります。通常押しても痛みがなく赤みもありません。抵抗力が弱っているところに菌が侵入し炎症が起きてるので、ただリンバ節が腫れているだけなら、炎症が収まれば数日で消えます。

リンパ節の腫れは、押すとグリグリ動きます。
痛みがある場合は血液内科、もしくは内科や耳鼻科などで診察を受けて、痛み止めなどを貰う必要があるかもしれません。脇の下を冷やすことで痛みや腫れが治まらない場合は、病院で診察を受けるとよいでしょう。

そのほかに考えられるのは?

脂肪腫や乳がんの可能性も考えられます。

脂肪腫は、いわゆる脂肪の固まりで脂肪細胞が変異し増殖し、しこりのように固まってしまったものです。多くの場合は、触っても柔らかく、痛みを感じることはありません。この場合は良性の腫瘍である場合が多く、そのまま放って置いても大丈夫です。

一方、気を付けてほしいのが、乳がんの場合です。乳がんの疑いのあるしこりは、痛みを感じることはありませんが、触れると脂肪のように柔らかくなく、硬くてゴリッとしています。押してもグリグリと動かず、皮膚の裏側に張り付いたような感じのしこりです。最初は乳房にしこりとして現れ、進行するとリンパに転移します。それで、乳房に最も近いリンパ節がある脇の下に違和感を感じるのです。

授乳中だと申し出ると、乳がんの検査を拒否される場合もあるようなのですが、授乳中でも乳がん検診を受け付けてくれる病院もありますので、気になるようであれば、病院を受診してみましょう。

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まとめ

出産を迎え、授乳生活が始まり、赤ちゃんとのコミュニケーションを授乳という時間を過ごすことで感じることができ、幸せを実感している産後ママにとって、体力的にはかなり消耗しており、毎日ギリギリの状態でいるのではないでしょうか。そんなときに、自分の乳房にしこりを見つけたら、気になってしょうがないですよね。

赤ちゃんがいるので、なかなか気軽に病院へ受診にも行けず、さまざまな情報のなかから自分の症状に当てはまるものを探し、一喜一憂し、精神的にも不安が募ってきますよね。自分の体の変化にしっかり目を向けて、不安を抱えて長く過ごすよりは、専門の病院を受診して、しっかり診てもらいましょう。安心して赤ちゃんとのハッピーライフを手に入れて下さい。

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