授乳中でも風邪ひきますし、花粉症にもなりますよね。赤ちゃんに母乳を与えているからといって、風邪や花粉症の症状をすべて我慢する必要はないのです。当然、ママが薬を飲むと、その成分の一部が母乳へ移行し、赤ちゃんの体内に入ります。なので、赤ちゃんへの影響を心配してお薬を飲むことを躊躇してしまう授乳中ママが多いでしょう。ただでさえ体力勝負の育児生活。体調がすぐれないまま我慢していては、おいしい母乳をあげられなくなるかも。お薬の成分がお母さんの母乳へ移行する量は、非常に少ないことが分かっていますので、授乳中でも服用して大丈夫なお薬を見極めて、早めに治すことをオススメします。では、花粉症や風邪の薬が母乳に影響するのか心配な授乳中ママへのアドバイスを調べてみましょう。

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授乳中ママが飲んだお薬は母乳に影響する?

最近、鼻水やくしゃみが止まらなくなり、耳鼻科を受診しました。検査の結果、スギ花粉のアレルギーだと判明しました。できるだけ薬を飲まずに我慢するつもりですが、症状がひどくなったらお薬を飲まなければいけないと思います。授乳中ですが、花粉症を抑える薬を飲んでも母乳に影響がないのか心配です。また、風邪を引きやすい体質なのですが、風邪薬は母乳に影響があるのしょうか?

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薬の成分は母乳中に移行する?

お母さんがお薬を飲むと、吸収された薬の成分は血液を通して全身を巡ります。母乳はお母さんの血液からできていますので、乳腺へ届く血液は全体の0.5~1%程度だとされています。つまり、母乳へ移行するお薬の量は、お母さんが吸収したお薬の約100分の1程度ですので、このくらいの量では赤ちゃんへの影響はほとんどないと考えられています。

小児専門の病院として有名な国立成育医療センターの発表でも

■ほとんどの種類の薬の成分は、母乳中に移行する

■しかし、ほとんどの薬で、母乳中に移行する量は非常に少ない

とされています。

お薬の添付文書には「禁授乳」「投与回避」「授乳中止」という文言が書かれていますが、適量を守って効果的に服用すれば、授乳中でも全く問題なく飲めるお薬があります。

花粉症のお薬は大丈夫?

花粉症に悩まされているママはとても多く、授乳中にお薬を使ってもよいか心配ですね。花粉症などのアレルギー性鼻炎の治療には、抗ヒスタミン剤の内服薬と副腎皮質ステロイドホルモン剤を含む点鼻薬を処方されることが一般的です。

抗ヒスタミン剤は、分泌しようとするモノ(花粉症だと鼻汁ですね)を抑制する作用があります。だからといって、母乳の分泌までもが抑制されるわけではないので安心して下さい。ただし、お薬は母乳へは移行するので、赤ちゃんの栄養が母乳中心で、1日の哺乳量が500ml以上になるような時期は、内服の連用は避けて、症状がひどいときに短期的に服用したり、服用する時間を授乳時間まで3時間ほどあくように考えて飲むなど、工夫してください。

点鼻薬は花への作用がおもで、母乳への移行は心配しなくて大丈夫です。点鼻薬のみで症状が緩和できる程度でしたら、通常の量を使用して構いません。ステロイドの点眼薬は、眼からの吸収は少ないため、1週間を目安に長期間使用しなければ大丈夫です。

風邪薬は大丈夫?

ママだって風邪を引いてしまうことがあります。風邪薬もやはりお母さんが服用した成分が母乳へ移行しますが、ごく少量ですので短期間の服用なら問題ありません。病院を受診すると、風邪の熱、頭痛、喉の痛みの症状に解熱鎮痛剤を処方されます。ほとんどの解熱鎮痛剤は母乳にわずかしか移行しませんので、授乳中も安心して服用できる解熱鎮痛剤が多くあります。例えばカロナール、カルジール、コカールなどのアセトアミノフェンを有効成分とする薬です。

市販の解熱鎮痛剤であれば、タイレノール(アセトアミノフェン)やイブA(イブプロフェン)などが代表的です。イブAにはカフェインが入っていますが、カフェインが母乳に移行する量は少ないので、少量の服用であれば問題ありません。

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まとめ

花粉症で耳鼻科を受診した際、もしくは風邪で近所の内科を受診した際、授乳中だということを伝えると、授乳を中断しなければお薬は飲めない、授乳中はお薬を処方できないと言うお医者さんもいるでしょう。母乳育児の知識がある産婦人科へ行ってお薬を処方してもらいましょう。

風邪の初期症状には葛根湯などの漢方薬も有効です。専門の薬剤師や漢方医に相談してみましょう。

花粉症対策としては、アレルギーの原因を特定し、マスクなどを着用することで接触を避けるなども有効です。なるべくお薬の使用量を少なくすることへの心がけも大切ですね。

市販のお薬を服用するときや、病院を受診するとき、お医者さんや薬剤師さんへ、ママの症状や赤ちゃんへの授乳状況をなるべく詳しく伝えましょう。まれに、授乳中には避けたほうがよいお薬もありますので、きちんと相談して処方してもらいましょう。

どうしても体調がすぐれないときは、我慢しすぎず、旦那さんやご家族に赤ちゃんのお世話を手伝ってもらいましょう。

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